(7) 脳による痛み調節作用
「痛み止めをこれだけ飲むと、脳の痛みの番人は働く余地がなくなり、完全にさぼってしまいますね。外から痛み止めがどんどん入ってきますからね」
「脳に痛みの番人がいるのですか」Aさんの夫は興味を持った。
「脳の痛みの番人というか、脳には『痛み調節作用』があって、片頭痛が始まるのをはばんだり、片頭痛を半日〜2日以内にきちんと終わらせ、その後、
脳がすっきり出来るように働きます」
「そういえば20代のころは、片頭痛が辛くても、治まった後は爽快な感じのしたことがあったのを覚えています」Aさんは冷静に思い出していた。
「脳の痛みの番人がさぼるとどうなるのですか?」Aさんの夫が聞いた。
「ますます、痛みが起こりやすくなります。ちょっとしたことでも頭痛が起こりやすくなり、今までは片頭痛が時々だったのに加えで、色々な種類の頭痛が起こって、そのうちに毎日、なんだかわからない頭痛が起こるようになります。痛み止めの飲み過ぎによる頭痛は、朝方によく起こります」
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