(9) 脳の痛み調節機能が復活
「Aさんの脳の痛みの番人が元気になったのです。脳の痛み調節機能が復活したということです」医師は解説をはじめた。
「Aさん、寝る前の薬、アミトリプチリン(トリプタノール)半錠は飲んでいました?」
「はい、飲んでいました。もちろん、先生に教えていただいた頭痛体操も毎日していました」
「両方とも、脳のセロトニンという物質を活性化させます」
「先生、薬の説明書には『うつ病にも効く』と書いてあったので、飲むのに少し抵抗がありました」
「アミトリプチリン(トリプタノール)は3〜6錠飲むと脳のセロトニンが沢山増え、うつ病のレセプターに作用します。半錠とか1錠の
少量では痛み調節系にだけ作用します。うつ病を治療しているわけではないのです」
「病院を受診する前の状態は、うつ病があるかと思いました」夫がコメントした。
「同じ人が、片頭痛とうつ病の両方持つことはあります。でも、お互いに因果関係があるわけではなく、Aさんもうつ病ではありません」
「そうです。家内はもともと明るくて、活発な正確です」Aさんの夫がフォローしてくれた。
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