(13) 解説:片頭痛の予防について
片頭痛は遺伝的体質が原因にあるため、完全に治ることはないが、片頭痛発作が起こらなくなれば悩むこともない。片頭痛の起こるのがごく稀になったり、起こってもごく軽くすむようになれば、苦労はなくなる。
そういった目的で、片頭痛の予防療法が行われる。薬物療法が一般的であるが、心理療法(カウンセリングなど)、理学療法(マッサージ、体操)、鍼、電気刺激、ボトックス治療など、様々な予防法が試みられている。いずれも、予防効果のエビデンス(証拠、根拠)が報告されており、効果のあることが科学的に実証されている。しかし、
いずれもオールマイティーな予防法ではない。
薬物療法は、@脳の興奮性をコントロールし、前兆を抑制する、A頭痛の原因となる神経原性炎症を弱める、B痛み調節系を常に活性化し、痛みが増幅しないようにする、といった目的で使用される。有効率50%以上の効果が期待されているのが、現状である。
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