頭痛専門外来での診察風景

(6)頭痛ダイアリー


「簡単な頭痛ダイアリーをつけてくれませんか。カレンダー形式です。1日をおおざっぱに午前、午後、夜に分け、頭痛があったときのひどさを記号で+、++、+++のようにチェックします。飲んだ薬の頭文字や、その他なんでも気がついたことを書いておきます」 医師は頭痛ダイアリーを示しながら説明した。
「そうですか、頭痛の時に書けるかなあ」 Aさんは少し躊躇した。
「ごく簡単に、頭痛があった印をつけておくだけでも役に立ちます」 医師は頭痛ダイアリーの説明を続ける。
「頭痛は他人にはわかってもらえないし、本当は本人も良くわかっていません。ダイアリーをつけて、はじめてわかる大切なことが少なくありません。どの頭痛が片頭痛かもダイアリーをつけると良くわかります。誘因はこれだと気がつくこともあります。片頭痛と緊張型頭痛の2つがある人は、ダイアリーをつけると二つの頭痛の識別が出来るようになります。その他、こんなに薬を飲んでいたのかと驚くこともあります。ダイアリーはあなたの頭痛情報を伝えてくれますので、次の外来では、そこから先のステップに進めます」
「わかりました。ダイアリーつけてみます」 Aさんは、自分の頭痛の悩み初めて聞いてもらえるようで、納得した。

(5)片頭痛が起こるのはなぜ?
(7)片頭痛と緊張型頭痛
診察風景

H23.03.03.
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