A 休日の朝の頭痛 (H23.3.15.)
(5)気が抜けると言うより、怒りを感じた。
「先生、でも、このひどい頭痛はなんとかならないんですか?」
「大丈夫、死ぬことはありませんよ。MRIで脳に病気はないですから」医師は早くその場を離れたい口ぶりだった。命に別状のある別の患者さんが待っているといわんばかりであった。
「この頭痛はどうしたらよいんでしょうか?」吐き気をこらえながら、Bさんは必死に医師に聞いてみた。
「痛み止めと鎮静剤を注射しておきます。落ち着いたら、気をつけてお帰り下さい。MRIに異常のない頭痛は心配ありません。頭痛のことがまだ心配だったら、今度は、頭痛のないときに病院に来て専門の先生と相談して下さい」
「頭痛のないときに病院にくるって?こんなに辛い頭痛の時に来たのに」
Bさんはがく然として、うなった。
「俺の頭痛はいったい、いなんだ。
今日は脳に嵐が起こったみたいだ」
Bさんは、自分はただの頭痛持ちの頭痛だと思っていたが、今日のような頭痛がまた来ては大変だ。いつ頭痛が来るかわからないのでは、仕事も遊びも予定がたたない。
「専門の先生と相談か?探してみよう」
その後、Bさんは頭痛の専門医を受診することになる。
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