B 頭痛専門外来の受診
(3) 解説:慢性痛診断の難しさ
慢性頭痛のチャンピオン「片頭痛」の診断には、医師も手こずることが多い。様々な起こり方があるし、頭痛が自覚症状であるため、頭痛情報が医師に伝わりにくい。ある大学の調査によると、片頭痛が始まってから「片頭痛」の診断がつくまでに、平均10年間かかっている。片頭痛の診断には、頭痛情報を出来るだけ詳しく分析する必要がある。その点、高血圧が血圧測定で簡単にわかるのとくらべ、大きな違いである。
頭痛のタイプを診断するには十分な問診が重要である。患者の頭痛情報がいかに正確に医師に伝わるかが、正確な診断のかぎとなる。頭痛の感じ方、表現の仕方は人により様々である。片頭痛は病気であるが、痛みは自覚症状のため、訴え方も様々となる。とくに、辛い頭痛の最中には本人も混乱しており、頭痛の正確な診断をするのは困難なことが多い。
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